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携帯電話(けいたいでんわ)は、携帯用の小型無線電話機。またこの電話機を利用して行われる移動体通信サービスの総称。 一般に、この電話機は携帯あるいはケータイとの略称で呼ばれることが多い。

通信手段として有線通信の通信線路(電話線等)を用いずに、基地局との間で電波による無線を利用する。マルチチャネルアクセス無線技術の一種でもある。

定義 編集

携帯電話は、移動しながらの通話が可能な無線式電話機である。なお、子機や子供向け玩具などのISMバンドの電波帯を用いた無線式電話機は、携帯電話の定義には含まれない。

世界的に見れば、狭義の「携帯電話」の範疇に入れられているものとしては、IDENなどの第二世代携帯電話以降の規格を使ってるデジタルMCA無線などの移動体通信携帯端末や、携帯端末に無線を要しないUnlicensed Personal Communications Services(UPCS)やPHSやDECTなどの小電力無線携帯端末などがある。

歴史 編集

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第二次世界大戦中にアメリカ軍が使用したモトローラ製の「Walkie Talkie」が、前身といわれる。 しかしこれは、回線を使用していない、トランシーバーである。

携帯電話の構想は、電話機が考案されて間もない頃からあった。電波を使用して無線で通信でき、かつ人間同士が音声にて会話することが夢として描かれていた。モールス符号を用いる無線電信機は携帯電話の元になる技術であったが、実用化されても爆発的に普及するようになるものだとはこの時点では考えられていなかった。

また、携帯できる電話の開発する具体的な研究は古くから行われてきたが、電波のノイズの問題やバッテリーの問題、また通信速度などの多くの問題により電話機が非常に大型になってしまうため、実現が困難であった。

1960年代になると、両手で持ちながら会話できる程度の大きさまで小さくすることが可能となった。しかし、まだ重く、短時間の通話でも疲れてしまうものであった。1970年になると頑張れば片手で持てる程度の大きさまで縮小することができた。これは1970年に大阪府で開催された日本にワイアレスホンとして出展された。これは、今で言うコードレスフォンである。1980年代になると事業として成立するようになり、一部の先進国で車載電話機(自動車)として携帯電話機の販売、及びサービスが開始された。この頃は固定電話機と比較すると導入価格、通信費用は共に数十倍であり、また通信エリアも都市部に限られていたため、よほどの理由が無ければ導入できなかった。1978年、“AT&T”と「モトローラ」に実用化実験許可がおりる。1979年、日本において世界で初めて実用化される。1981年、バーレーンとスカンジナビアで実用化。遅れをとったアメリカもレーガン大統領へのモトローラからの直訴により1981年、実用化がなされた。

1990年代になると普及が進み、本体に液晶が搭載され始めた。1990年代半ばには通信方式がアナログからデジタルへと移行し、着信音に好みの音楽が設定できる着信メロディや、無線と連帯した電子メールが使用できるようになった。1990年代後半にはインターネット網への接続が可能となり、通信速度が向上し、画像やJavaを使用したオンラインゲームなどの利用が可能となった。

2000年代に入ると第三世代携帯電話が登場し、テレビ電話が可能となったほか、パソコンと接続して高速なデータ通信が行えるようになった。また発展途上国でも爆発的に普及し始め、英調査会社、“Informa Telecoms & Media”の2007年11月29日(英国時間)の発表によれば、世界全体での普及率が5割に達したとされる。

携帯電話端末 編集

端末本体は、一般社会や日常生活では単に「携帯(けいたい)」と呼ばれることが多く、また通称として「ケータイ」「ケイタイ」と表記されることも多い。「NTTドコモ」や「電電ファミリー」の制作した技術文書では移動機(いどうき)と書かれることが多い。このため、「携帯」の語は携帯電話の端末を総称するような言葉のように使われており、きわめて定着している。

構成部位 編集

携帯電話の端末には、アンテナ、スピーカー、マイクと、これらを制御する電子回路と、入力のためのボタン(ボタンは暗い場所でも見やすいよう大体光るようになっており、色は緑、オレンジ、赤、白、青などがある。また、輝度 (光学)を変えることができるものもある)と、電源から成っているが、機能の増加からパーツは増える傾向にある。最近の端末ではディスプレイ (コンピュータ)を搭載しており、液晶や無機EL、有機EL、発光ダイオードなどさまざまな素材が利用されている。初期型の製品にはアンテナがほとんど露出していたが、2003年頃からは内蔵型の傾向が多くなり、現在のアンテナはほとんどが内蔵型である。ただし、ワンセグ搭載機の場合、通話・通信用のアンテナとは別にワンセグ用のアンテナが露出していることが多い。

電源 編集

また電源も初期には一次電池が使われていたが、二次電池の発達により1990年代にはニカド電池およびニッケル・水素蓄電池が、2000年代はリチウムイオン電池が主流と成っている。携帯電話端末本体が充電器の役割も兼ねており、二次電池の充電回路を搭載している。そのため外部電源を接続することで本体から電池を取り出さなくとも充電が可能である。機種によっては専用の充電用簡易スタンドが付属する場合があり、その場合は外部電源との接続が容易である。

外部電源としてはACアダプタによる直流送電が用いられる。家庭用電源から電源を取得し、リチウムイオン電池の定格電圧である3.7ボルト (単位)よりも高い、5V程度に落として供給される。

演算・記憶装置 編集

端末のデジタル化によりCPUや主記憶装置を利用してコンピュータ化が進み、電話帳機能や発着信履歴の保存の機能により内部にはフラッシュメモリによる不揮発記憶装置による補助記憶領域も備え付けられるようになった。このことで着信音にバリエーションを持たせることが可能となり、さらに携帯電話で画像や音楽といったマルチメディアデータを扱うようになると、補助記憶装置の必要性は更に増し、内蔵の補助記憶装置のみでは容量不足となった。そのため2000年代に入ると外部にメモリーカードのスロットを設け、外部メモリへの記録も可能とした。初期ではSDカードやメモリースティックが用いられていたが、端末に占める容積が大きかったためMiniSDカードやMicroSDカード、メモリースティックなどの、携帯電話に特化したメモリーカードが開発された。 このような外部メモリのスロットは主に端末の下部や側面部などに設けられていたが、近年発売されているmicroSD対応端末においてはバッテリスペースの内部に設けられている機種もある。

機能 編集

通常の通話機能とSMS程度の単機能のみの機種から、携帯情報端末(PDA)を凌ぐ多機能な機種まで、さまざまな製品が存在する。高機能機種の中には、内蔵するオペレーティングシステムの機能を利用者に開放し、利用者自身でプログラム (コンピュータ)を追加したり開発したりできるものもあり、スマートフォンと呼ばれる。

日本では、高機能(高価)な機種でもインセンティブ (携帯電話)(販売報奨金)により安価に流通可能なビジネスモデルのため、高機能機種が広く普及している。また韓国の携帯電話も高機能機種が多いことで知られる。その他の国では、契約と端末の分離により端末の価格が機能に比例することや、コンテンツサービスが発展途上であり必ずしも高機能な端末が必要とされないことなどから、安価で基本的な機能の端末にも根強い人気がある。

カメラが登場し、カメラ機能を利用した画像解析機能によりQRコードやJANコードが読み取れるようになった。特にQRコードは大容量の文字データを格納することができるため爆発的に普及した。

他、携帯機器 : デジタルツールとしての携帯端末の多機能化なども参照。

デザイン 編集

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携帯電話業界の競争激化と共に、ユーザーへの大きな吸引力となる端末のデザイン・機能開発でも各メーカーがしのぎを削っており、現代最先端のプロダクトデザインのひとつとなっている。また日本ではパステルカラーの携帯電話が多く見られるが、海外ではシルバーや黒といった地味な色の物が多い。

携帯電話のデザイン性の話や、携帯電話の形状による分類をここに記述します。


ソフトウェア 編集

携帯電話は限られたメモリ空間である一方で、多くの機能を搭載する高性能な電子デバイスであることから、専用のソフトウェアが開発され、それが搭載される。

OS 編集

携帯電話に搭載される主要オペレーティングシステム(基本ソフト)は、Symbian OS (シンビアン)、REX OS (Qualcomm)、Windows Mobile (Microsoft)、ITRON/T-Engineがある。その他の携帯OSには、Nucleus、クアルコム、China MobileSoft、MIZI、SavaJeがある。LinuxカーネルをベースとしたOS (MontaVista Linux、T-Linux) も普及している。

携帯電話を長く支えてきたリアルタイムOSのTRONシリーズは役割を終えたとみられ、携帯電話OS市場は汎用OSの時代に入っている。その代表格であるSymbian OSやLinux、REX OSなどを携帯電話に搭載する動きは世界的な傾向になっている。

TRONを捨て、各メーカーがSymbian OSやLinuxなど携帯電話向け汎用OSの採用に向いているのは、FOMA端末を中心としたハイエンド端末を中心に「高機能化」が進み、端末の開発コストが高騰しているからである。その開発費用を一部でも下げようという「コスト削減」と、汎用OSを使い開発期間を縮めるという「開発スピードの向上」に理由があるようだ。

日本語入力 編集

日本の携帯電話特有の機能として、日本語入力に関連するソフトウェアが挙げられる。現在の主流は、書き出しの文字(ひらがな)の入力に従って入力しそうな言葉を提示する予測入力と、ひらがなから漢字へのかな漢字変換の組み合わせである。東芝のMobile Rupo、シャープの携帯書院、ジャストシステムのATOK+、オムロンのWnnシリーズが代表的な製品である。これらの製品は、ワープロ機やパソコンに由来する物が多い。また、予測入力機能のみの製品としてはソニーのPOBoxがある。

また、フォントも、字体の多様な日本語にとっては重要である。代表的な製品としては、シャープのLCフォント、NECのFont Avenue等がある。

端末製造メーカー 編集

携帯電話の生産(万台)
国名 1998年 2000年 2005年 割合
中国 1,026 4,100 26,687 35.0
韓国 1,940 5,750 19,860 26.0
日本 3,408 5,535 4,703 6.2
台湾 5 350 4,560 6.0
マレーシア 190 480 2,236 2.9
シンガポール 160 5,500 1,600 2,1
世界合計 17,637.5 42,315 76,286 100.0

国際的に端末を供給しているのは以下の企業である。括弧内は本社所在地となっており、2006年の端末販売シェア順に並べてある。

  1. ノキア
  2. サムスン電子
  3. モトローラ
  4. ソニー
    ソニーとエリクソン両社の携帯電話端末部門の合弁による、イギリスのソニーグループに入る会社である。
  5. LG電子
  6. パンテック&キュリテル

携帯電話端末は開発コストが大きいため、大量に販売することで儲けが出るので、メーカーのグローバル化により国際的に販売してシェアを獲得しようとする傾向にある。

サービス 編集

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通常は、屋外で高速移動中でも安定した通話・通信が可能。基地局を整備することにより、広いサービスエリアにおいて利用可能。第三世代携帯電話は、高速パケット通信と高い周波数利用効率が特長。なお、高速な無線としても利用可能であるが、利用形態によっては高額な課金となり、この現象が俗にパケ死と呼ばれる。また、電話機端末単体による通話・通信の総トラフィック(データ量)に占める割合が高い傾向にある。また、デジタルツールとしての多機能化も関係している。

通話 編集

携帯電話での音声伝送方式は、当初はアナログ方式を採用しており途中からデジタル方式へと切り替えられた。当初サービスが開始された時点でのアナログ方式での通信は、暗号化されずにそのまま送信されていたため、ノイズが乗りやすいだけでなく、傍受が容易に行えるという欠点があった。そのため、強固な暗号化が可能なデジタル化が行われた。

国によってはその頃、固定電話網もアナログ方式からデジタル方式(ISDN)への切り替えが進んでいたが、固定電話網のデジタル方式はパルス符号変調(PCM)であるのに対し、携帯電話網の方はより圧縮度の高い音声コーデックを使用している。両電話網の相互接続通話の際には、アナログ方式同士ならば単純だが、デジタル方式では(アナログ・デジタル併存の時期を含め)コーデック変換が、網関門交換機において必要である。

また、音声コーデックの方式は携帯電話事業者やサービス種別によって異なるため、事業者相互・方式相互の音声コーデック変換も必要となる。このため、コーデックの組み合わせによっては変換ロスにより、音声の品質が劣化してしまう。基本的には、同一事業者・同一方式の携帯電話同士の通話では変換によるロスは起こらないため、本来の通話品質を発揮できる。

通信 編集

当初は通話機能だけであった携帯電話だが、音声通話のデジタル化により端末全体がデジタル化し、これによりパケット通信によるデジタルネットワークへの接続が可能となった。デジタルネットワークの中でも、世界的に普及しているインターネットへの接続が早くから行われ、携帯電話でインターネット網にアクセス出来るようになった。クライアント (コンピュータ)化である。

これにより携帯電話を対象にしたウェブページが携帯電話会社から公式サイトとして設立されたり、また個人でインターネット上に携帯電話を対象にした勝手サイトと呼ばれるサイトが開設されるようになる。さらに携帯電話の高速通信化により、通信機能を利用して携帯電話で金銭の管理を行うモバイルバンキングやオンライントレードも行えるようになっただけでなく、動画コンテンツの閲覧も可能となった。

従来、携帯電話ではそれのみを対象にして作られた簡素なHTMLによるウェブページしか表示できなかったが、近年ではフルブラウザを搭載した端末も実現し、パソコン向けに作成されたコンテンツの閲覧が可能となった。

通信規格 編集

携帯電話の通信規格(方式)はおおむね以下のようになっている。

地域 1G 2G 3G
日本 TACS、HiCAP PDC、CdmaOne CDMA2000、W-CDMA
韓国 cdmaOne CDMA2000、W-CDMA
北米 AMPS GSM(850/1900MHz)、cdmaOne、D-AMPS、IDEN CDMA2000、W-CDMA
その他 TACS GSM(900/1800MHz)、cdmaOne、D-AMPS、iDEN CDMA2000、W-CDMA

第一世代携帯電話(1G)はアナログ方式。モトローラのTACSや日本のHiCAPなどがある。

第二世代携帯電話(以下2G)はGSM方式が世界的に主流となっている。日本と韓国では、GSMは採用されていない。日本では PDC(Personal Digital Cellular)という独自の方式が主流であったため、独自の端末やサービスが普及する一方、海外端末メーカーの参入や国際ローミングサービスが進まず「鎖国」的状態にあった。韓国では、アメリカのクアルコム(Qualcomm)社のCdmaOne(IS-95)という方式を全面的に採用し、サムスン電子やLG電子などが国際的に飛躍する基となった。北米はEUとは異なり、政府は携帯電話事業者に技術の選択について強制せず、各社の選択に委ねた。結果として、GSMとcdmaOneがほぼ拮抗しているのが現状である。

第三世代携帯電話(以下3G)は、2Gが各国・各地域で独自の方式、異なる周波数を採用し、全世界での同一方式の利用が出来なかった反省を踏まえ、第三世代携帯電話の規格、IMT-2000の決定においては、携帯電話を全世界で利用できるようにするための指標が立てられた。しかしながら、規格策定の過程で、W-CDMAとCDMA2000が並行採用という形となり、GSM陣営はW-CDMAへ、cdmaOne陣営はCDMA2000へ移行することとなった(南北アメリカ・アジア地域の一部)。中国政府は、自己技術育成の観点から独自のTD-SCDMAを導入しようとしている。また3G技術の特許代に関し、「クアルコム」のライセンス価格が高すぎるとして、Qualcommとハンドセット(送受話器)ベンダー(販売会社)、チップセットベンダー数社の間で、現在係争中である。

日本ではNTTドコモ、ソフトバンクモバイルがW-CDMAを採用し、国際ローミングや海外メーカー参入が促進されている。KDDI(Au (携帯電話))は2GはcdmaOne方式であったためCDMA2000方式を採用している。ただし、日本のcdmaOneおよびCDMA2000は、UHFテレビ放送波との干渉 (物理学)回避のため、上りと下りの周波数が他国と逆転している。このためグローバルパスポートCDMA端末以外では国際ローミングができないのである。

先進国やcdmaOne陣営のほとんどは3Gの導入が済んでいるが、GSM陣営では、ユーザーがより安価なGSM端末を好む傾向もあるため、コストがかかるW-CDMAへの移行はスムーズとは言えない。安価なGSM端末は、高価なW-CDMA端末より人気がある。スマートフォンなどの高価なGSM端末でも、電池の軽量化を図って消費電力の多いW-CDMAやCDMA2000などの3Gには対応しない端末もある(IPhoneがもっともな例)。またGSMでもEDGEやEDGEを用いて3G並みの高速なデータ通信ができる。

このため、GSMのサービスの停止時期を打ち出しているGSM事業者は2008年現在、存在しない。

発展途上国では、固定電話網の未整備を補完し、低価格でデータ通信網込みで広域エリア化するために、最初からCDMA2000技術を400MHz帯に使ったCDMA450による3Gネットワークの導入なども行われている。

2006年の世界携帯電話販売台数における比率は、GSMがおおよそ7割弱、CDMA(cdmaOne + CDMA2000)がおおよそ2割強、W-CDMAは1割弱であった。

第四世代携帯電話では日本は三社ともLTE方式を採用する見込みである。

料金形態 編集

料金は基本的に、音声通話の場合は通話時間、データ通信の場合は通信時間またはデータ量で算出されるのは国際的に共通であるが、通信事業者が複数ある分だけ、選択肢は多い。プリペイド(前払い)、ネットワークを自前で持たない仮想移動体通信事業者(MVNO)によるサービスもある。

プリペイドの場合、基本料金はないが、最後に入金してからの経過日数によって有効期限が定められているため、使用頻度が低くても定期的に入金する必要はある。

アメリカなどでは、音声通話は一定時間まで定額であるのが一般的である。また、夜9時以降および週末の通話は無料になる契約が多い。その反面、一般的に、掛けた側だけでなく、受けた側も通話料が発生する。

ビジネスモデル 編集

2007年現在、世界の携帯電話で使用される通信方式はGSMが約7割を占めている。GSMでは、音声通話サービスはもとより、データ通信サービスの仕様までもが、ほぼ共通化されている。また、技術的には、SIMカードを交換することにより、通信事業者を変えることが可能である。このため、端末メーカは最初に世界共通モデルを開発して、必要な場合にだけ、小規模の特定事業者向けのカスタマイズをするのが主流である。

海外ではひとつの機種でもメーカーの出す業界標準の機能のみを搭載している「スタンダードバージョン」とキャリア独自のサービスを付加したものの2種類販売されている。前者はSIMロックがかかってないため通信方式が同じなら世界中どこでも利用できる。後者はインセンティブ制度のもと、SIMロックがついて販売されている。この辺の事情は日本と同じであるが、インセンティブの額は、日本は突出して大きい。

マーケット規模の巨大なGSM携帯電話は、世界規模での大量販売による価格競争の様相を呈しつつあり、同一機種が世界各地で販売されており膨大な出荷台数の獲得に貢献している。

2007年6月に、アップルが、スマートフォン、IPhoneにより新規参入した。これまで、全ての端末ベンダーは、端末の販売だけの商売であったが、アップルの場合は、端末代金以外にデータ通信料金の一定額を受け取ると言われている。なお、日本では、GSMがサービスされていないため、iPhoneは、販売の予定はたっていないが2008年中頃に3G版(W-CDMA方式の可能性が高い)を出すと発表しており、同時にマスコミからNTTドコモとソフトバンクでiPhone販売の交渉中であると発表している。

文化 編集

携帯電話を持ち歩くことでいつでも電話に出ることが可能であることや、携帯電話に搭載された文字メール機能はリアルタイムに着信を通知させることから、日々の文化にも変貌をもたらした。

携帯電話のメール機能では、携帯電話という制約のある文字入力インタフェース (情報技術)と、瞬時に着信が分かることからよりリアルタイムなコミュニケーションが求められることから、いかに少ない文字数で表現できるかというものが携帯電話特有の文化として登場した。

近年携帯電話の普及が著しいアイルランドでは、土葬する際に故人が愛用していた品々を棺に入れておくという意味に加え、「早すぎた埋葬」対策として、万が一棺の中で蘇生した時に携帯電話で助けを呼べるよう携帯電話を棺に入れる事例が急増している。

マナー 編集

携帯電話は電源が入っている状態であると常時電波を外部へ放つため、電波による機器の誤作動や精度の誤差を誘発することがある。そのためこういった誤動作があってはならない場所である病院や航空機の中、また心臓ペースメーカーの近く(電車や路線バスの車内など)では電源を切ることがマナーとなっているところがある。しかしながら、実際には携帯電話が心臓ペースメーカーに対して誤動作を引き起こしたという事故が報告された事例は世界中でこれまで認められない。日本以外の地域では携帯電話使用による心臓ペースメーカーの誤作動の可能性はほとんど問題にされていないため、公共交通機関での電源オフの呼びかけを実施している地域は世界でも日本のみ、もしくは極めて稀である(ただし、日本は諸外国に比してラッシュ時の混雑がすさまじいため、満員電車内では後述の22cmのガイドラインを守れない場合が多く、公共交通機関での電源オフが必要である面もある)。なお、日本においては心臓ペースメーカーと携帯電話の干渉問題に関しては政府などによってガイドラインが定められており、携帯電話のマニュアルならびにペースメーカー利用者向け注意双方において携帯電話はペースメーカーより22cm以上(車載型の場合は30cm)離して使用するように書かれている(このガイドラインはペースメーカー利用者が携帯電話を使うときのためのものである。なお、ペースメーカー装着者の中にも携帯電話利用者がいるのである)。基本的には、心臓ペースメーカーから22cm以上携帯電話を離せないような状況下だけ、電源をオフにすればよいと考えて差し支えはない。つまり、優先座席など心臓ペースメーカー装着者が利用する可能性が高い区画を利用する際は携帯電話利用者側がすすんで電源を切ることが求められているのである。

航空機の機内で利用することにより、航法機器への悪影響を与える可能性もあり、搭乗デッキや機内では、携帯通信端末の電源を切るまたはオフライン(一切の電波を出さない)モードにすることが求められている。これに反すると、各国の法律に基づく処罰がなされる場合もある。また、時と場合、場所によっては着信時の音が周囲に迷惑を掛けるということや、自動車の運転中の通話は交通事故に繋がる恐れが高いということから、着信時にスピーカーより音を発しないマナーと呼ばれる設定が設けられている。日本では2004年(平成16年)11月1日の「道路交通法」の改正により、自動車を運転中に携帯電話を使用した場合、危険を生じさせたか否かに関わらず罰金が課せられるようになった。

文化作品 編集

携帯電話の出現により、フィクションのジャンルの作品は、その描写に大きな変化を余儀なくされた。例えば本格推理小説やサスペンスなどにおいて、雪の山荘、 嵐の孤島といった外界から遮断された状況の惨劇を描写することが少なくなかったが、手元に携帯電話があれば、どこにいても外部と連絡を取る事ができるからである(通話のための電気と電波が確保出来ていればの話ではあるが)。

それとは逆に、「離れている恋人や家族同士が、日常の様々な場所から互いを確かめ合い(時にはすれ違い)語り合うための道具」として携帯電話が登場するシーンは、現在では小説・漫画・映画・ドラマ・流行歌といったジャンルを問わず、すでに当り前のものとして広く受け入れられている。その反動として、「携帯電話が普及していない程度」に時代を遡った恋愛劇が作られることもある。

また、新たなツールが世に登場した時は常にそうであったように、近年では携帯電話にまつわる新たなホラー・怪談といったものも登場している(『着信アリ』など)。

外装交換 編集

コストダウンの進む携帯電話筐体は、契約(縛り)の長期化に反して通常の使用方法でも1年を待たずして塗装が剥げるなど脆弱さなどが目立つが、それをカバーするため各社は有償(5000円程度)の外装交換に応じており、2008年現在の外装交換は"修理"というよりもユーザーにとっての"お手入れ"の範疇に入りつつある。

脚注 編集


関連項目 編集

  • 日本
  • 日本
  • 中国
  • アメリカにおける携帯電話
  • 携帯電話・PHSの事業者一覧
  • 移動体通信
  • トランシーバー (無線機)
  • 無線
  • マルチチャネルアクセス無線
  • 携帯機器
  • プリペイド
  • カメラ
  • フィルタリング (有害サイトアクセス制限)
  • 携帯電話の絵文字
  • ケータイ捜査官7
  • ギャル文字
  • パケ死
  • ケータイ小説

外部リンク 編集







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