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日本通信株式会社(にっぽんつうしん、Japan Communications Inc.)は、プリペイド式データ通信PHS事業、法人向けワイヤレスデータ通信を行う日本初の仮想移動体通信事業者である。

概説編集

日本通信はウィルコムからPHS回線のリセール(回線領域買い取り)で事業を始め、仮想移動体通信事業者として日本では第一号の会社となった。この仮想移動体通信事業者としてのメリットは、携帯・PHS通信事業者の様な巨額資本を投下して、自前の通信施設網を準備する事も無く、小資本で大手通信事業者からローコストで回線リセール(回線領域買い取り)が出来ることである。ベンチャー企業の日本通信は上手くこの仮想移動体通信事業者(MVNO)制度を利用して、個人・法人向けにデータ通信サービス事業を行っている。

同社の社長、CFOは米アップル社の元副社長であり、i phone発売前には日本通信から発売されるという噂もあった。

沿革編集

  • 1996年5月 - 創業。携帯電話の法人向けサービスプロバイダーとして設立(後にこの事業モデルは、海外においてMVNOと呼ばれる

ようになる)

  • 1996年10月 - 米国コロラド州に、技術研究開発拠点として子会社を設立(CCT社、Computer and Communication Technologies Inc.の社名のとおり、コンピューターと通信の技術の融合分野の研究開発を推進)
  • 1996年12月 - 郵政省(現:総務省)一般第二種電気通信事業者の届出
  • 1997年1月 - 法人向け携帯電話サービス(テレコム・サービス)を提供開始(2002年3月期には100億円を突破するまでに急成長。しかし、音声MVNOは収益性が低く、データ通信MVNOに集中するため、音声MVNOは戦略的に縮小することとした)
  • 2000年6月 - 各コンテンツ事業「bモバイル」の商標で開始
  • 2001年8月 - 仮想移動体通信事業者事業開始、DDIポケット(現:ウィルコム)からPHSデータサービス用回線リセール調達合意
  • 2001年10月 - ウィルコムからPHSネットワークを調達し、世界初となるデータ通信MVNOを開始(個人向け製品「b-mobile」、法人向けサービス「インフィニティケア」、M2M向け製品「通信電池」等を開発投入し、3年間で上場できる規模まで成長)
  • 2001年12月 - PHSデータ通信のワイヤレス「bモバイル・プリペイド・サービス」(現:bモバイル)の開始
  • 2003年3月 - PHSと公衆無線LANの統合サービスを開始
  • 2004年3月 - 本社を東京都品川区北品川から東京都品川区南大井に移転
  • 2005年4月 - 大阪証券取引所ヘラクレス市場(証券コード=9424)に上場
  • 20064月 - 米国でMVNO事業を開始するため、ジョージア州に子会社を設立(CSCT社)
  • 2007年8月 - 京都府丹後地域に、日本初となる地域MVNOとして丹後通信株式会社を設立
  • 2007年11月 - 相互接続問題で総務大臣の裁定が下る
  • 2008年2月 - NTTドコモとの相互接続に関する基本合意締結

主な事業編集

  • データ通信サービス

携帯/PHS事業者からのワイヤレス通信ネットワークとの接続により、様々な顧客層及びパートナー企業に対して、セキュリティの高いワイヤレスデータ通信を提供するサービス

  1. 個人・中小企業向け(商標:bモバイル等)主に一般消費者や中小法人顧客向けに、データ通信カード、通信制御ソフトウェア、並びに一定期間のデータ通信、インターネット接続、及び携帯電話向けメールサービスをパッケージ化し、プリペイドの形態で提供するワイヤレス・データ通信サービス。(平成13年12月サービス開始)
  2. 法人向け(商標:インフィニティケア)主に法人顧客向けに、顧客ごとに異なる課題や要望に応えたデータ通信を設計、開発、構築し、サポートや運用を含めて提供するワイヤレス・データ通信サービス。(平成13年10月サービス開始)
  3. ノートパソコン・PDA類などにPHSモジュールを内蔵する部分の提供、販売。日本通信では「通信電池」と言う名称を利用している。主に機器メーカー向けに、通信サービスを部品として提供するもの。従来、商品とは別にサービスとして通信事業者との契約が必要であった通信を、部品として、あたかも乾電池のように商品に内蔵することで、通信機能を有した商品として簡便に利用できるようにするもの。(平成14年12月サービス開始)
  • 法人向け携帯電話サービス
  1. 大手移動体通信事業者各社から通信回線リセール(回線領域買い取り)、及び移動体通信端末を調達し、通話料金の公務・私用区分請求や部門別個別集計等の法人向けに携帯電話(PHS音声通信を含む)サービス事業。(平成9年1月サービス開始)

主力商品のbモバイル編集

自宅の電話回線を持たない個人や、業務利用の法人向けに各自の利用に合わせたデータカード・通信料・プロバイダー料金込みプリペイドカードのパッケージ販売を行っている。

  • - bモバイル・アワーズ 利用時間が150時間まで使用出来るデータカードパッケージ
  • - bモバイル・デイタイム PHSデータ通信が8時から18時の時間帯限定1年間使い放題のパッケージ
  • - bモバイルONE 時間帯無制限のワイヤレスデータ通信が定額使い放題パッケージ(6ヶ月、12ヶ月2種類有り)
  • - U50(ユー50) 32kbps(下り)の電波回線を利用、bモバイル独自のWebアクセラレーター使用して体感速度が50kbps(下り)で利用出来る無制限1年間使い放題のパッケージ

※審査申し込みが不要で購入後すぐ利用出来るのが、上記のデータカード4パッケージシリーズ。

2007年5月8日、bモバイルについて、警察庁が、日本通信に対し販売時の本人確認を行うよう異例の要請をすることを表明した[1]。なお、bモバイルはデータ通信専用型であるため、携帯の対象外となっている。

総務省の裁定 編集

  • - MVNO事業の日本第一号である日本は、株式会社ウィルコムのPHSネットワークに加え、3G携帯ネットワークを借り受けることによる事業展開を志向し、携帯電話事業者各社と協議を重ねたが、携帯電話業界は垂直統合が進み、かつ寡占状態が続いていたため、ネットワークの開放は遅々として進まなかった。
  • - しかし、その後総務省はMVNO参入促進策を打ち出し、2006年6月に携帯事業者との相互接続によるMVNO事業が可能であるとの見解を打ち出した。
  • - これは、それまでのMVNO]]は携帯電話事業者との卸契約によっており、任意の相対契約であったため、実際には契約に至らず、MVNOが登場していなかったためである。
  • - 同社は相互接続によるMVNO事業を志向しており、実現に向けてNTTドコモとの間で協議を開始したが不調に終わったため、2007年7月に総務大臣裁定を申請した。
  • - 2007年11月30日、総務大臣の裁定が下り、同社の要望の形での相互接続によるMVNOが認められた。
  • - その後、2008年2月14日に、NTTドコモとの間で基本合意を締結、同年4月には開発契約等を締結し、現在、相互接続、3Gネットワークを使用したサービス開始向けた準備が進められている。

MVNOの活用分野と市場規模 編集

総務省のモバイルビジネス研究会における、野村総合研究所の試算(2007年9月)では、MVNO市場は2011年に1兆円、2015年には2兆円を超えると予測されている。試算条件としては、諸外国において主流である低価格訴求の「ローコストMVNO」ではなく、「高付加価値MVNO」を前提としている。2兆円の内訳は以下の通り。

  • - ユビキタス端末MVNO(1,455万回線・5,100億円) - ポータブルゲーム機、デジタルオーディオプレーヤー、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ノートPC等に通信機能を付けたもの。日本が得意とする高機能端末に、通信機能を付したものであり、各端末のコアユーザーを中心に普及する可能性がある。(電子ペーパー、健康器具系、腕時計、ICレコーダー等は数値に含まれていない)
  • - M2M MVNO、クレジットカード決済端末、カーナビ、監視カメラ、事務機、建設機械等に通信モジュールを組込むもの。製品の稼働状況、ピンポイントの映像情報、位置情報などの取得による、保守コストの低減、生産性向上、安全性向上が期待されている。
  • - コンテンツMVNO(337万回線・4,205億円)新聞社、放送局、出版社(マンガ)等、高いブランド力、コアユーザーを持つコンテンツプロバイダーによるMVNO。
  • - CRM MVNO(298万回線・2,879億円)小売店、サービスに対するポイントプログラムへのロイヤリティの高いユーザー層向けのMVNO。(金融機関の)富裕層向け、高級自動車ユーザー向け(電子鍵の内蔵など)、航空会社のFFPユーザー等の優良顧客維持のためのMVNO。
  • - ローカルMVNO(240万回線・2,322億円)ロイヤリティの高いローカルなコミュニティによるMVNO。地方ケーブルテレビの電波資源の配信による有効活用等。
  • - 法人向けMVNO(177万回線・2,008億円)Sler、Nler、SP等が法人顧客の課題解決のため、自社の強み(グループウェア、セキュリティなど)と、携帯電話端末・料金までをワンストップで提供するMVNO。モバイルソリューションの浸透による、法人コストの削減、生産性向上、競争力強化等が期待されている。
  • - FMC MVNO(308万回線・3,282億円)スマートフォン等を使うMVNO。

MVNO3大戦略 編集

  • - 「MVNE戦略(MobileEnabler事業モデル構築)」MVNOを利用した事業主体になるのではなく、あくまで運営受託とノウハウの提供側となるもの。こうしたMobileEnabler事業モデルは、まだ世界に具体例はないものの、MVNEとも呼ばれており、過去の実績によるネットワーク調達力、技術・ノウハウによる運営力、端末メーカーとのサービス開発、利用者ニーズにあった料金体系の提供、パッケージによる総合提案力等をMVNO事業者に提供していくことを目指す戦略。
  • - 「三位一体戦略」端末メーカーと販売会社とのアライアンス(協業)を組み、水平分業によって新たな製品・サービスの創出を目指すことである。アップル、マイクロソフト、グーグル、インテル等のコンピューター業界の列強は、通信分野進出を発表しており、既存の携帯端末メーカー以外との協業も可能な状況になっており、従来、携帯電話販売業者やSI等は、携帯電話事業者の垂直統合ビジネスモデルによってビジネスが制限されていたが、日本とのグローバルかつオープンなWin-Winの関係構築により、ビジネスの可能性は無限に広がっていくとしている。
  • - 「J-Plat戦略」既存の携帯電話事業者の加入者囲い込みの手段であった、自社設備、自社指定端末、自社プラットフォームに対抗するため、「J-Plat」というMVNOプラットフォームを構築することである。J-Platの役割は、3Gネットワークのみならず、WiMAXやFemto Cell、有線ネットワークなど多様化する伝送手段を横断的に活用するためのプラットフォーム機能を提供するものであり、日本の最大の差別化要因である「J-Plat」は、既に現在日米2拠点・4ヶ所で稼動している。

他の仮想移動体通信事業者 編集

  • 京セラコミュニケーションシステム (KCCS)
  • So-net
  • NTTコミュニケーションズ
  • 富士通
  • ジュピターテレコム

※仮想移動体通信事業者の詳細は別途、仮想移動体通信事業者を参照のこと。

関連項目編集

  • 移動体通信
  • ウィルコム

外部リンク編集




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